当院の外来透析は、夜間透析・旅行透析に対応しています。
日中の来院が難しい方やご旅行中の方にも透析を受けられる環境を用意しています。
腎臓は加齢とともに機能が落ちますが、腎臓自体が病気の主体となる糸球体腎炎や間質性腎症だけでなく、糖尿病、高血圧や高尿酸血症といった基礎疾患の影響で障害を受けます。いわゆる慢性腎臓病は基礎疾患からの進展が多く、そのため我々腎臓内科は高血圧や糖尿病の対応に精通しています。高血圧は、本態性高血圧と二次性高血圧に、また糖尿病も1型、2型に大別され詳しい検査やきめ細かい処方の調節が必要です。
腎臓疾患の中でよくみられる遺伝子疾患は多発性嚢胞腎です。
比較的若年から腎機能低下や高血圧を認めたり、脳の血管に瘤を生じる場合もありくも膜下出血のリスクがあるため専門医による定期的な評価治療が重要です。また類縁疾患に髄質嚢胞性腎疾患があります。特に家族性若年性高尿酸血症性腎症では高尿酸血症を主体に徐々に腎機能が低下する疾患です。高尿酸血症と聞くと通風と思われがちですが、気づかないうちに腎機能が低下している場合がありますので注意が必要です。ほかに注意が必要なものとしては、腎機能に応じた内服の調節が必要なお薬があります、高齢化にともなってよく見られるものは帯状疱疹、便秘や骨粗鬆症の薬による影響があります。帯状疱疹では意識障害、便秘では非刺激剤のマグネシウム製剤がよく使用されますが高マグネシウム血症を骨粗鬆症ではビタミンD製剤による高カルシウム血症をきたす場合があります。また痛風で内服するアロプリノールも代謝産物の毒性によりさらに腎機能を低下させる可能性があります。
腎臓の働きとは何かというと体内バランスを維持しています。
体の中で生じた毒素を排泄することはもちろんのこと、ナトリウムやカリウムといった電解質を一定に保つために働いています。また骨の維持に必要なビタミンDを活性化させたり赤血球の産生を促すホルモンを分泌したりと、その作用は多岐に渡ります。腎機能が悪くなると、これらのバランスが悪くなるため腎臓内科医が随時調節をしています。
一般に腎機能の評価をクレアチニンの値で評価しますがクレアチニンとは主に筋肉の酵素であり直接腎機能を反映しているわけではありません。 腎機能が悪くなるとその排泄率が落ちるため当然血中濃度が高くなりますが“クレアチニン濃度”を評価しているためそれ以外の要因、例えば脱水になれば濃度は高くなりますし、筋肉量が多くなっても高くなり得ます。逆に、たくさん水を飲んだり痩せてしまったりすれば低くなります。つまりクレアチニンの値は様々な要因に左右されているため、本当に腎臓が悪くなっているかどうかは詳しい検査が必要となりますので専門医が確認する必要があります。
当院では、腎臓内科専門医として腎疾患、および糖尿病や高血圧といった基礎疾患の精査・診断・治療を主体に、総合内科専門医としても内科全般に渡る鑑別・診断・治療に従事しています。
何か心配なことがありましたら相談しに起こしください。
慢性腎臓病が悪化するとそのステージは進み最終ステージである5段階目のG5になります。
この状態で管理困難な状態となると唯一の治療として腎移植が必要となります。しかしその必要数と比較し献腎移植数は非常に限られておりその代替療法として透析が選択されます。腎移植後は腎機能はG5からG1-2になりますが、週三回の血液透析ではG5/透析(GFR<10)からG5/保存期(GFR10-15)を維持する療法のため十分な食事管理や内服管理継続が必須となります。また血液透析を行うためにはシャント血管が必要となりますが、このシャントの状態が悪いと透析効率が悪くなる可能性があるためシャントの定期的な検査・治療が重要となります。
当院では、透析専門医、VA血管内治療専門医および腎代替療法専門指導士として病態に応じた透析条件の調節、シャント検査・治療および栄養相談を適時行っております。
当院の特徴として、駅より近く夜間透析を行っているため日中は観光、夜間に透析と旅行透析にも適しています。
尿の出が悪い場合(前立腺肥大、尿路系腫瘍など)
腰痛がある場合(腎炎、尿路結石など)
下肢のむくみや紫斑(微小出血班)が気になり改善しない場合
健康診断などで蛋白尿や血尿を指摘された場合(腎炎など)
基礎疾患がある場合(高血圧、糖尿病、高尿酸血症など)
クレアチニンが高い、GFRが低いといわれた場合
他医療機関で透析が必要と言われた場合(セカンドオピニオン)
内服している薬の種類や投薬量が心配の場合(セカンドオピニオン)
シャントの状態を確認したい場合
カルシウムやリンの相談がしたい場合